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ガザ攻撃に心が痛みます

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 この1ヶ月、イスラエルによるパレスチナへの空爆、地上侵攻のニュースが連日報道されています。毎日この攻撃による犠牲者、とりわけ子どもの姿を見るにつけ、大変心が痛みます。

 イスラエルは、これらの攻撃を10月7日のハマスによる攻撃や人質誘拐に対する「自衛」行動だとして、正当化しています。
 しかし、「自衛」とは一体どういう状態を言うのでしょうか。

 11月2日付けの朝日新聞で国際法専門の早大法学学術院、萬歳寛之教授は、パレスチナ自治政府を国家とみなした場合、今回の戦闘は「国際的武力紛争」とみなされ、「国際人道法上は、軍事的必要性と人道の2つのバランス」が必要だと述べられています。つまり「戦闘行動が必要な場合でも人道に最大限配慮」するということです。

 しかし、「パレスチナを国家とみなさない」場合、「非国際的武力紛争」とみなされ、「戦争では巻き込まれる文民が出るのは仕方がないとする『付随的損害』という考え方」は適用できない、とされています。
 
 氏は、上記2つのいずれにしても、難民キャンプを狙った攻撃等これまでのイスラエルの行動は、「許される国際法上の範囲を超えている可能性が高い。」と述べられています。

 「人」対「人」の攻撃の場合、その反撃が、「犯罪」にあたるのかを刑法36条が「正当防衛」という形で規定しています。突然暴漢から攻撃を受け、やむことを得ずにした反撃行為は、形式的には、傷害罪などの犯罪には当たるが、「違法」ではなく「罰しない」というものです。

 しかし、この正当防衛の成立には、暴漢=「不正」、反撃=「正」など、その成立にはクリアすべき厳しい要件が幾つかあります。そして「防衛の範囲を超えた行為」は、「過剰防衛」となり、「犯罪」は成立するが、「刑を減軽、免除」する形になります(刑法36条2項)。

 現在のイスラエルの攻撃は、仮に最初のハマスの攻撃=「不正」だとしても、その後の攻撃はまさに「過剰」、やり過ぎであり、上記「過剰防衛」として、「犯罪」にあたると言えないでしょうか。即刻イスラエルは、現在のガザ攻撃を停止(CEASEFIRE)すべきと考えます。

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