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子供の頃に夢中になった漫画で親子の会話始まりました~未来に自分が何を残せるか?

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本日12月3日付の「日経プラス1」1面特集に「最終回を読みたい連載中の漫画」とあり、1位「ガラスの仮面」、2位「名探偵コナン」、3位「NANA」とありました。1位の「ガラスの仮面」は全然知りませんが、「名探偵コナン」は、小4の息子を通じて知っていますし、「NANA」は映画化されたもので少し知っている程度。


私角野も、小学生の頃は、「少年ジャンプ」などに夢中になっていた時期があります。1973年のオイルショックの時には紙不足というデマで、その「少年ジャンプ」が半分くらいのページ数になり、子供心に悲しい思いをしたこともありました。

そんな中、ジャンプの連載ではなかったのですが、当時の私にとって「最終回を読みたい」漫画が、楳図かずおの「漂流教室」でした。文房具と少し雑誌が並べてある小さな店で、単行本の発刊ごとに「漂流教室」を順番に買いそろえていきました。私だけではなく、亡くなったペンキ屋職人だった私の父も同じように読み始め、ほとんど本など読まなかった父が、「浩、この漫画おもしろいな」といって内容について話をしていたほどです。1974年頃だったような記憶があります。小学館の漫画大賞を1975年に受賞した秀作です。 

最近、この「漂流教室」を文庫版で再び買いそろえ始めました。きっかけは、原作者の楳図かずお氏が、年齢75歳で、バンド活動みたいなことをやっているという最近の新聞記事でした。きらきらの原色の服を着た楳図かずお氏を写真で見たからです。お元気なんですね。そして、小4の息子に読ませながら、内容を2人で話すようになりました。親子の会話ですね。小4の息子も「漂流教室」に夢中です。まだ、最終巻は買っていません。やはり、少しづつ買いそろえています。

物語の内容は、小学校6年生の「高松翔」という主人公が、学校ごと砂漠化した未来へタイムスリップし、様々な危機と小学生達が立ち向かい、やがて未来へ向けて歩き出すというお話です。再度大人になった目でこの「漂流教室」を読み返してみると、この内容のすごさに驚かされます。約40年くらい前の漫画なのですが、「地震」「津波」「自殺者の増加」「ガンが不治の病でなくなった」「姥捨て復活(高齢化)」[嬰児殺害」など、まるで現在の2011年を、40年前にすでに見ていたかのような描写があります。また、今の世代さえよければ良いんだと、未来に残すべきものを残さず、かえってゴミのようなものだけを残したという未来の描写は、今年起こった福島原発事故を彷彿とさせます。また、小学生同士の殺し合いのシーンなど残虐なシーンも、今だといろいろなクレームもあるのかも知れませんが、むしろ残酷なシーンもあえて描写するという点、過酷な現実を描写する意味でむしろ当たり前だと感じました。

この物語の救い、希望は、やはり子供達です。この「最終回」の最後に、たまたま学校にいてタイムススリップした3歳の男の子だけが元の世界に帰るのですが、「こんな世界にしないようにする」と言って戻るところで物語は終わります。つまり、1人の子供、人間が元の世界に戻ることにより、それまで描写された砂漠化された未来は、違う未来にもなりうることを、楳図かずお氏は、示唆したわけです。つまり、今いる私たち一人一人への問いかけですね。「あなたは、このような未来にしないように出来ますか?」という。

自分の子供時代に読んでいた漫画を、たまたま自分の父親も読み始め、その内容について話をする。今度は自分の子供にも読ませて、そこから話題ができる。親、子、孫3代を楽しませる。漫画でも、優れた漫画にはこういう活用、効用があるのですね。

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