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ドイツ総選挙の報道に学生時代の入賞論文を思い出しました

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 今月31日には衆議院の総選挙が行われます。同じ総選挙といえば、先月9月26日ドイツでも総選挙が行われ、社会民主党が第1党になり、在位16年で政界を引退するメルケル首相の属するキリスト教民主・社会同盟が第2党、緑の党が第3党に躍進し、現在政権樹立のための連立交渉が行われています。

 この総選挙結果を報じる中継がCNNであり、それぞれの政党での選挙結果に対する各陣営の様子を記者が報道する内容を見ていたのですが、社会民主党、緑の党という報道を見ていて、自分が大学4回生のときに所属していたゼミで、卒論の位置付けのゼミ論を書いたことを思い出しました。「ドイツ社会民主党と『緑の人びと』」(関西大学法学会誌、1984年3月発行、第29号抜刷)というタイトルで、原稿用紙100枚程度を夏休み前に提出し、それが最終的に関大法学会誌という小誌に入賞、印刷されたのです。

 私は当時関西大学法学部政治学科の学生で、4回生(3回生の後半?)進級時に、西洋政治、特にフランス政治を研究されておられた現在法学部名誉教授の土倉莞爾(かんじ)先生のゼミを選び勉強しておりました。ゼミで旅行に行ったりしたこともありましたが、勿論メインは1週間に1回机を向かい合わせにして、いろいろな政治学のテーマについて議論する内容で、その集大成的なものがゼミ論でした。

 「角野君の論文を法学会の入賞に推薦することになった」と先生から言われ、それから先生の指導もあり、何度か書き直し、引用文献の追加なども指示されました。一度先生との論文の打合せに、当時していたアルバイトのため行くことができない旨の連絡をいれると「君はこの論文とアルバイトとどっちが大事なのか。この論文は学生の時にしかできないものだ。」と厳しく叱られたことを今でも鮮明に記憶しています。今から思おうと、本当に先生の言うとおりで、その後の人生でこれだけの文章量を書いたことはありません。当時は、パソコンも無く、原稿用紙に鉛筆で手書きをした時代です。

 そんなわけで、今回30数年前に関大法学会誌に掲載された拙著の「ドイツ社会民主党と『緑の人びと』」を、当法人HPにアップすることにしました。アップにあたり、関大法学会にも連絡を入れました。

 論文掲載時は、未だ東西ドイツに分割され、その後ベルリンの壁が崩壊するなどとは、誰も想像しなかった時代です。また大学4回生という一学生の書いた内容で、稚拙な内容だと思いますが、まさにタイトル通り、もしかするとドイツに社会民主党、緑の党の入った連立政権が誕生するかもしれません。

 10月14日付日経新聞のクレア・デメスメ フンボルト大学研究員の記事にもこのドイツの連立枠組みが、EUの命運を左右すると論じられています。


 今後のドイツの政治に、30数年前同様に、目が離せないと言えます。

 

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