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熱烈起業家支援プロジェクト⑥~起業家精神とは行動である(ドラッカー)

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「意思決定を行うことのできる人ならば、学ぶことによって、起業家的に行動することも、起業家となることもできる。起業家精神とは、気質ではなく、行動である。」(「イノベーションと起業家精神」ドラッカー)

 

 昨年からの「もしドラ」ブーム以来、ドラッカーの名前が有名になりました。「もしドラ」は、今年も映画化され、引き続きブーム続行中というところでしょうか、実際のドラッカーの言葉から、何かを学ぼうという試みなのか少し疑問がありますが、それはともかくとして「ドラッカー」です。ユニクロの柳井社長もドラッカーに関する書籍も出されており、やはりドラッカーには魅力がたくさんあるのです。

 

 さて、冒頭の言葉は、実は私の所有するドラッカーの書籍の「ドラッカー名言集 仕事の哲学」からの引用です。「意思決定」「行動」を起業家の重要な要素としてあげる、端的な指摘です。

 

 ある事業を「開始」する?YES,OR NO?どの業界に参入するのか?「どの場所」で始めるのか?「個人事業」か「会社組織」か?一人で始めるのか、それとも複数人で始めるのか?資金は自己資金?それとも誰かから借り入れるのか?会社の名前はどうするのか?……すべて、ゼロから決めていかなくてはならない、「意思決定」の問題ですね。

 

「意思決定」の後は、「行動」です。ホームページ制作の業界に、大阪市に事務所を構えて、株式会社で、とりあえず自分が代表取締役になり、これまで貯金した300万円を資本金として、「○○株式会社」という名前で事業を開始する「行動」を起こすわけです。ここまでの「行動」は意外にスムーズかも知れません。なぜなら、以上の内容は、たとえば我々行政書士のようなものが、実際に事業を開始する方と打ち合わせをし、「○○株式会社」を設立する、いわば法的手続き、形式を踏むことで完成する行動であり、いわば「○○株式会社」を世の中に登場させ、たとえばホームページ制作の業界の最後尾に「ヨーイドン」で、一番後ろからそのレースのスタートラインに立たせる行為にすぎないからです。

 

 よく会社の社長に「なる」ことは簡単だが、社長を「続ける」ことは難しいといわれます。たとえば納税額一番で名を馳せた斎藤一人さんが、その著書「斎藤一人 人生が全部うまくいく話」(知的生きかた文庫、三笠書房)で、「サラリーマンの人が、脱サラしたとき、『赤提灯の焼鳥屋くらいできるだろう』と思ってやるけど、それじゃ駄目なの。」と述べておられます。つまり、「焼鳥屋さんだって、プロがいっぱいいるんだから。プロの焼鳥屋になるってのは、長年の年季もあれば、お客とのかけあいもあるし、もうね、仕入れもあるし、味付けもあるし、大変なことなの。」だということですね。「人の業界に入っていくことは、そこの米びつから米とってくるようなものかもしれないんだよね。」(同書)。

 

 私角野も行政書士の仕事を始めて現在15年目に入り、その間会社設立や、許認可の取得という形で数々の起業家の方達のお手伝いをしてきました。この15年の間、すくすくと会社が成長し、売り上げを伸ばした起業家の方もいれば、いつしか事業が行き詰まり、起業家の地位から撤退、お勤めの地位に戻った方、あるいは夜逃げ同然で我々の前から消えてしまった方など、いくつかの例を見てきました。いわば、成功した方と、失敗した方ですね。

 

 一体この「成功」と「失敗」を分けたものは何だろうかと考えたとき、その要因、原因はそれぞれごとに、多種多様で、やはり一言で言い尽くすことはできないのですが、ドラッカーの言う「意思決定」と「行動」に伴う、「責任」あるいは「覚悟」といったその起業家の方の内にある精神状態にあるような気がしてなりません。上記の斎藤一人さんの言葉でいう焼鳥屋「くらい」というような、「甘さ」という精神状態がないことですね。

 

 私角野の個人事務所の時代に「会社をやめて独立して事業を始めようと思うが、どう考えますか。」という数度のお電話をいただき、会社の設立に一歩踏み出し、現在も当方がお手伝いをしている会社がありますが、やはりこの社長をみていても、会社設立後の営業、運営をみていても、「確かにこの社長ならこの会社はやっていける」という感覚を持つのです。それは、「覚悟」という精神状態のような気がします。

 

さて、皆さんは、起業家として成功する要因は、何だと考えますか?

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