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日本人は二重人格?

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 11月22日付けフジサンケイビジネスアイの甲南大学教授杉田俊明氏のコラムに大変興味深いことが書かれていました。それは、日本人と接する外国人の中には、「日本人は腹黒い」と考えている人もいる、という内容です。「腹黒い」はともかくとして、「二重人格かも」と思われている場合は、少なくないようです。


  確かに日本人は、「本音と建前」「ウチとソト」という言葉に象徴されるように、口に出して言っていることと(=建前)、心の中で考えていること(=本音)が違うことが多いのが事実ですね。例えば、ビジネスの現場でも、先方のある提案に対して、「前向きに検討します。」という返答をしたとして、実際それが「YesなのかNoなのか」はっきりしない場合があります。こういう場合、それまでの会話内容、前後の文脈、交渉過程、相手の表情などを読み取る、つまり「空気を読む」必要があり、そこから、こちらが相手が「Yes」なのか「No」なのかを感じ取る必要があります。

「阿吽の呼吸」など、外国語訳がしにくい日本語がありますが、そういうところから「言わなくてもわかる」みたいな日本人独特のコミュニケーション術も発達したのでしょうね。しかし、こういうことは、日本人の間では通用しても、外国の方とのコミュケーションなどでギャップを生み、外国人から「日本人は二重人格」だと思われてしまうのでしょうね。

 少なくとも外国人を相手にする、外交問題などでは、「言わなくてもわかる」ではなく、「何度も繰り返して言うこと」が大事であり、何度も繰り返していうことで、相互の理解が深まり、不要なトラブルや、衝突などを避けることができるのでしょうね。実は、この考え方は、「人の考え方と自分の考え方とは違う」=「違い」を前提とした、日本人の間のビジネス、社会、人間関係全般でも言えるように思いますが、皆さんいかがお考えでしょうか。

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